平成狸合戦ぽんぽこの都市伝説!隠された真実とは!?あのモデルとなった人物は!?

故・高畑勲のジプリでの代表作のひとつ「平成狸合戦ぽんぽこ」。

高畑監督の特性である、丹念な日常的な表現やキャラクターの感情表現が見事に表されリアリティーを与えています。

また、子供向けアニメの体裁ですが、そこには社会性や政治色がちりばめられ各方面から賛否の別れる評価を受けています。

ジプリ作品には稀なハッピーエンドでは無い作品ですが、それゆえ戦争、政治、社会といった人間生活に絡みつく問題を提唱しています。

なかには都市伝説と思われるようなお話も多々存在します。

ぜひ、最後までご覧ください。

1.「平成狸合戦ぽんぽこ」実は反戦映画だった!?

これは、多くの人が挙げていますが、「平成狸合戦ぽんぽこ」は反戦映画だったのではないかという話です。

映画に出てくるタヌキは戦時中の日本人の姿を表現したものとの事です。

第二次世界大戦モデル?(太平洋戦争)

 

多くの人たちはこの映画について第二次世界大戦がモデルになったのではないかと噂しています。

第二次世界大戦時、日本は世界情勢から追い詰められ圧倒的に国力が上だったアメリカに戦いを挑みました。

物量で勝るアメリカ軍に対し、日本は神風や万歳突撃などの心理戦で挑むしかなく序盤こそ優勢でしたが次第に劣勢になり敗戦しました。

映画に出てくるタヌキたちも同様で、圧倒的に物量で優位な人間相手に化けて驚かせる心理戦で戦いを挑む以外方法はありませんでした。

ファンの一部にはこの対立構図は第二次世界大戦がモデルだったのではないかと言われています。

タヌキは戦時中の人間そのものだった

映画の中で「人間どもはタヌキだったんだ!」と人間の都市開発で蹂躙された故郷を見て主人公がなげくシーンがあります。

タヌキも要は人間の一つの姿として置き換えて描かれています。

一部のファンはこれについて、追いつめられるタヌキは戦時中の人間そのものではないかと指摘する声が多くあるようです。

2.キャラクターたちのモデル

映画に出てくる様々なキャラクターたちにもそれぞれモデルがいて、実際の人間がベースになっているといわれています。

では、実際にはどうだったのか検証していきましょう。

若タヌキのモデルは若き日の高畑勲と宮崎駿だった!?

映画には2匹のタヌキが主人公格で登場します。

過激派のタヌキ、権太のモデルは宮崎駿。

主人公、正吉のモデルは監督の高畑勲だと言われています。

宮崎駿は本作を見てを流して感動、若いころの二人をそのまま投影してるそうです。

長老狸は歴代元内閣総理大臣をモチーフにしていた!?

この映画の登場たぬき三長老はそれぞれ元総理大臣をイメージしているという噂があります。

左から、佐渡島の団三郎は“新潟の田中角栄”、

讃岐のはげタヌキは“香川の大平正芳”、

阿波の金長狸は“三木武夫

というイメージ見たいです。

みなさんも次に観る機会がありましたら、そんな視点で観るのも楽しいかもしれません。

様々な古典をミックスさせていた!?

監督の高畑勲曰く

この映画は平家物語・狸ばなし・八百八だぬき・阿波の狸合戦・鳥獣戯画などさまざまな古典や民話ががミックスされているんですよ

と語っていました。

宮崎駿が「豚の次は狸だ!」と提案、高畑や鈴木P達と様々な題材を検しましたが、なかなかまとまらず、諦めかけて平家物語へと舵を切りかけました。

そのとき平安の時代、様々な苦難を乗り越え生きる人間の様をタヌキに置換えて考えてみると言うアイデアが生まれました。

そして企画されたのが「平成狸合戦ぽんぽこ」です。

 

3.ぽんぽこと政治・社会のつながり

映画「平成狸合戦ぽんぽこ」と政治・社会のつながりについても様々な都市伝説があります。

「平成狸合戦ぽんぽこ」は「昭和VS平成」だった。

この映画は自然の環境を残したい昭和と都市・文明・情報を発展させたい平成の激突のお話だと言う人も居ます。

表面的にみると、自然がまだまだ残る多摩丘陵、そこに人々の生活環境を作りたい人間。

そんな環境破壊的な物語が綴られています。

実は学生運動・労働組合運動などの活動を描いていた

映画の舞台になった昭和40年代は高度経済成長の真っただ中にあった事もあり、社会の労使関係では労働組合敗北の時代でもありました。

高畑監督は若いころ労働組合の副委員長だった事もありました。

こういう経験から映画そのものが東京大学時代の学生運動や、東映動画時代の労働組合の活動を描いていたのではないかという話があります。

大量生産・大量消費社会を皮肉っていた?

映画ではタヌキたちが作戦会議をする際、ハンバーガー店から盗んだゴミ袋を囲み残って捨てられたハンバーガーを食べながら会議をすると言うシーンがあります。

これは現実の世界でもそうです。

最近大都会でタヌキなどの野生動物の繁殖が問題になっています。

人間が捨てた食べ物をタヌキがあさることで生活していくという一つの社会問題にもなっているのです。

 

4.水木しげるとの関係

映画では、妖怪漫画で有名な“水木しげるさん”との関係も噂されています。

というのも実は水木しげるさんは本作に大きな影響を与えていて、エンドロールの「協力」の欄にも水木しげるさんの名前があります。

これは、日本中に存在する化け狸の伝説について助言をしていたのではないかと言われています。

タヌキが変身する妖怪の姿は水木しげるの妖怪がベースになっていた?

物語の終盤、百鬼夜行を起こして妖怪の群れに変身したタヌキたちでしたが、その妖怪は水木しげるさんが描いたものがベースになっています。

水木しげるも特別出演している?

水木しげるさんはタヌキたちが起こした騒動について解説するテレビのコメンテーター「水木」のモデルになっていました。

ちなみにこのキャラの声優は水木さんではなくプロの声優が演じています。

5.平成狸合戦ぽんぽこは耳をすませばとつながっていた

平成狸合戦ぽんぽこ」と「耳をすませば」は世界観が同じという話があります。

その内容を調べて見ます。

舞台は多摩ニュータウン

平成狸合戦ぽんぽこの舞台は東京都稲城市・多摩市・八王子市・町田市にまたがる多摩ニュータウンです。

物語は開発工事が具体化した昭和41年頃だと思います。

次に「耳をすませば」ですが、この舞台も多摩ニュータウンでした。

多摩ニュータウンでも最初に開発された愛宕・東寺方団地がモデルと言われています。

この事から世界観が同じではないかといわれています。

さらに「平成狸合戦ぽんぽこ」で狸たちが“のっぺらぼう”に変化して人間を欺いた時に利用した建設中のコンビニ

「耳をすませば」ではすでに出来上がっていたなどの話があります。

しずくの時代でも自然が残っていた?

もしも、世界観が同じであれば「耳をすませば」の時代にも原生林がまだ残っていたので狸たちは生存している可能性が高いと思われます。

映画の世界ではタヌキが敗北し、人類が支配するという話になっていました。

実は現実の多摩市周辺ではタヌキが多くみられていて自然も多く残っています。

ある意味、共存に成功としているのかもしれません。

映画の話とは離れますが、昨今、都会の中で生きる野生のタヌキが問題になっています。

住宅周辺の畑の作物を荒らしたり、住宅地では家屋の屋根裏に住み着いて被害を及ぼす等、映画の世界とは違った現実があります。

 

6.その他の都市伝説

ではここまで以外の噂されている都市伝説をいくつかご紹介します。

キャラクターの声を演じているのは人間国宝!

「平成狸合戦ぽんぽこ」では、ナレーションを“三代目古今亭志ん朝”や

長老の鶴亀和尚を人間国宝“五代目柳家小さん”が演じています。

九代目林家正蔵、 人間国宝三代目桂米朝、五代目桂文枝なども脇を固めていました。。

作品をつくるきっかけは宮崎監督の喧嘩が原因だった

この作品が生まれたきっかけは高畑監督と宮崎駿監督の口喧嘩だそうです。

宮崎監督が発した「俺が豚だったらお前はタヌキだよ!」という発言がきっかけだったと言われています。(紅の豚 製作直後です)

ジブリキャラがたくさん登場している

狸たちの“百鬼夜行”では「となりのトトロのトトロ」や「魔女の宅急便のキキ」など複数のジブリキャラがカメオ出演していました。

監督の高畑勲は新海誠を批判したことがある

高畑勲監督は「君の名は」で有名な新海誠監督を批判したことがありました。

新海誠監督のデビュー作映画「ほしのこえ」について自身の著作本である「アニメーション、折りにふれて」の中で

子供だましではなく青年だまし

巧みな表現によって社会性のない現代青年の心をくすぐり、琴線に触れることができた

であると痛烈に批判していたことがありました。

あくまでも高畑監督の個人的意見ではありますが、視点が違えば評価も変わる典型かもしれません。

実際に化け狸は存在する?恐怖の都市伝説

舞台になった多摩市やその周辺には狸に係る都市伝説が多くあるようです。

京王相模原線がいつもより混んでいるなと思って見ていたらそこを占拠していたのは狸であったという話や、

PASMOがエラーになって通れない人はであるといったような都市伝説があります。

中には殺人事件が起きた時に、被害者のDNA検査をしてみたところ人間ではなく狸のDNAが検出されたという都市伝説もあるようです。

真偽のほどはわかりませんが…